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  • 執筆者の写真隠れ 将軍

これこそが最強のイラスト上達法

「絵うまくなるには結局なにすりゃいいんだよ」


羅列したハゲ頭描いてても楽しくない。僕が訓練してた時の心の叫びである。

クロッキー、模写、30秒ドローイング、本番、訓練法は非常に多い。

うまくならなければいけないのか、うまく見せるのが肝要なのか。

いいねが増えればうまいのか、依頼がくればうまいのか。

運動や睡眠と言った健康管理も大事。

社会や旅行に出向いて絵に活用できる絵以外の知識蓄積も大事。

散歩やカフェなど落ち着く環境でのアイデア出し。


「全部やればうまくなるよ^^」


わかる、わかるんですが。

もっとこう、ひとまとめにした訓練法というか、楽しいし実践にもその技術が100%活かされる訓練がやりたい。

「模写はいいけど、30秒ドローイング意味ないよ」

「いや何事も意識次第だよ」

「普通に基礎デッサンからでしょ。観察眼大事」


絵描きなら、頭の中にいる3人の自分がこういった口論をしたことは1度や2度あるだろう。

そして、3人とも正しく、真ん中の奴が一番正しい。

「じゃあ結局全部やるか」ってなる。


絵描きのくせに非常に面倒臭がりの僕は、基本イラストを見る・描くの二つしか

してこなかった。1年生時代、他の訓練法が全部無駄に思えてやる気がしなかった。


だが最近、5分ドローイングにハマっている。

広く知れ渡っている30秒ドローイングを自分なりに効率化した訓練法だ。

色んなドローイングサイトがあるが、当時、初心者の僕には全く向いていなかった。

3日間は実践していただろうか。

今思えば全くの無駄ではないんだろうけど、その時の僕にとってはほとんど効果を感じなかった。

『ポーズ集を使った30秒、または1分ドローイングは意識を向けないと効果無し』と紹介しているサイトも確かに多い。


それから、基礎練習をほぼせずに絵を描き始めて1年半経った。

ポートフォリオには載せられない過去作を含めると、150点以上に及ぶ。

さいとうなおき先生が紹介している『3カ月上達法』を2,3周、ほぼ1年間の実践期間を経て、度重なるラフの修正、資料やポーズ集で要確認、着彩の表現方法、時短法、その他様々な技術を習得できた。


だが、今でもポーズ素材や資料がないと人体構造や立体を考える上で非常につまずく。

イラスト制作補助の利用に抵抗がある訳ではない。『使えるものは全て使え、とことん手抜きしろ』思考だし、それが十分画力の底上げになっているとも、この1年半で確信している。

そして、面倒臭がりの僕は更に面倒臭がった。


『もっと手っ取り早く画力上げたい!』


そこで思いついたのが、過去に撃沈した30秒ドローイングだ。

これよりも模写の方が良い!本番を描き続けた方がいい!など何人もの僕が叫ぶが、

まず僕はこういった基礎訓練をした事がないに等しいので、効果が無いことはないだろう。

淡々と筋肉むき出しのポーズを模写するより、気に入ったイラストの模写をする方がイラスト制作においては実力向上に直結するし、何より楽しいだろう。僕も模写派だ。

そこで、設備制作に2時間ほどかけて『5分間イラストドローイング』システムを作った。


大きく言ったが、単に気に入ったイラストを指定した時間毎にランダムに表示し続けるツールだ。既出だったら怒る。

デュアルモニタ以上推奨だが、シングルでもやれないことはない。

様々な壁にぶつかったが、フリーソフトを利用することでなんとか設けることができた。

実践してみると、当時ではよくわからなかった『成果』をいくつも感じることができた。


◆5分という時間は観察して描くには最適な時間


イラストを30秒や1分で模写れる訳がなく、早く描くことで得られる成果が

「スピード」や「把握速度」みたいな二の次三の次の要素だ。

ハッキリ言うと、お絵描きの訓練で一番手に入れたい物は

「新たなる引き出し」とそれをテンポよく増やせる「観察眼」だ。

調整した結果、僕の筆で70%以上の模写をするには最低でも4分間は必要だった。

かと言って4分でギチギチに時間を詰めても、観察や見直しの精度が落ちると思ったので、1分付け足した。

時間があればあるほど観察の精度は高くなるが、あまり多くの時間を設けてもこのシステムの意味がなくなる。

30分で6枚ものイラスト模写をすることによって、そこそこ観察できた感に浸れる。

30秒ドローイングを実践した際には、この自惚れさえ感じ取れなかったので大きな収穫だ。


基本的な収穫


・線の引き方

・構図力

・陰影の置き方

・人体全体像の瞬時把握

・立体


◆線の引き方

どういう線を引けばうまく見えるのか、引き方の引き出しが増える。

手癖矯正に繋がる。


◆構図力

さすがに背景まで描く時間はほとんどないが、背景によってポーズや陰影が異なる。

これの理解力が増す。時間に余裕がある場合『この要素がこの場所にあることによって』~と意識を増やすと本番イラストで厳格な審査を下すことができるようになる。


◆陰影の置き方

『腕を少し引けばそこに影』『ハイライトの逆方向に影は良く伸びる』など、着彩の時に新しい塗り方ができるようになる。一見当たり前だが、実際描いてる時はやらないことが多い。


◆人体全体像の瞬時把握

素体パーツを一つ一つ繋げていくより、右脳を使って描いた方が見栄えも速さも上という経験は絵描きならあるだろう。

この能力を使わないとそもそも5分で描くことは困難なので、嫌でも身に付く。


◆立体

ほんの一例だが、胴回りを楕円と意識している人もいれば、ほぼ長方形と認識して描いている人もいる。

何度も描いている立体でも、更にお気に入りの表現法が発見できる。



〇更に効率化する意識

・上記のメリットを意識する事は大前提として、実践する際に

 しっかり素体を描いてから服や髪を乗せていくと、しっかり30秒ドローイング+模写の効  

 果が得られる。

 実際に描かれていない素体を構築することになるし、更に上記も意識しないとならないの 

 でかなり疲れる。


・失敗した線はほぼ無視

 少しくらいバランスが崩れても、気にしない。

 これのせいで短時間ドローイングや模写で吸収できなかった。

 メモした文字をなるべく美しくする以上に無駄な行為があるだろうか。

 いわゆる『収まりの良さ』は度外視して、しっかり構造と立体を飲み込めていればOK。

 次から次へとイラストが表示されるので、チャンスはいくらでもある。

 細かい腕や手の位置、おでこの広さ等は『ちょっとミスった』と思ったら本番では必ず調  

 整する箇所であるので練習でいちいち直さなくていい。

 だが、これは本当に個人的にだが本番で一番力を入れたい『顔・お胸・お尻・お腿』あた   

 りは余裕があったら直すようにしてる。


・目的を持つ

 嫌気が指す程テンプレな内容。だが、本当にこれが大事だと痛感した。

 僕の場合、『本番を描くよりも早く伸びたい』『画集などの観察、模写、30秒ドローイングを同時にこなしたい』『訓練を一つにまとめたい』、

 『陰影の新しい置き方、プロの構図、ラフ制作の精度、つまりは基本画力を底上げしたい』などなど、この時期になってようやく具体的に伸ばしたいところが判明し、意識を向けることができるようになった。

目的がないまま行う訓練は、どんな訓練でも効力は半減する。仕事と同じだ。


・デジタルで行う

 スマホやipadを使いアナログで実践するのも勿論効果的だ。だが、効率面ではデジタルに敵わない。

 増えていく紙、消しカス、サイズ変更など、アナログには手間が多すぎる。

 デジタルなら紙が増えていくことはないし、どうしてもという場面で調整やサイズ変更が3秒で行えるし消しカスも出ない。

 見本が切り替わったらレイヤーを操作するだけ。リズムを狂わせることがないので、もはややめ時を見失うテンポ。


・朝起きたらなるべく早めにやる

 寝起き、ご飯の後、風呂の後、寝る前と試してみたが、全集中の呼吸を使う最適な時間帯は恐らく寝起きの15分後とか。

 調べてみたらやはりと言うべきか、人間は朝起きて2時間前後が一番集中力が高いらしい。

 それ以降は集中できないことはないが、やる気と精度の確保のためなら、一番集中できる時間帯を狙ってやるべきだろう。

 朝一で運動や脳トレの習慣がついている人は、体と頭が疲れる前にこっちをするべき。

 特に、活動後の夜は集中しないと無駄になるコレより、画集等で色塗りを観察していた方がよさそうだ。


〇デメリット

・上記にも書いたが、メリットの意識+観察で今ある集中力を全て発揮することになるので、非常に疲れる。

・設備やイラストの準備がそこそこ面倒。(最初だけ)


〇上記以外のメリット

・楽しい

 素っ裸のハゲ頭を連続して描くだけの作業ではないので、かっこよく/可愛く描けるとやっぱり楽しい。


・引き出しが増える

 増える。



Youtube


話は変わるが、今の時代の一流達は、わからないことや上達したいと思う事柄に対して

真っ先に行うことが『ググる』とか『練習』とかではなく、『Youtube視聴』が多いらしい。

まあこちらは本番で色塗りしてる時にでも垂れ流しておけば良い。

さいとうなおき先生、焼まゆる先生、他にもかなりためになる内容を配信してくれる先生が大勢いる。

たまに自慢みたいな発言をされてムっとなる時もあるが、伸びる人ほど自慢を含めて全てを参考にする。

絵を描きながらだと肝心の映像が見れないことがあるが、大体の先生方は垂れ流しでも問題ない内容を配信してくれている。

僕のお気に入りは断トツでディープブリザード先生のれでぃくろ。

おっとりするお声もさることながら、映像も可愛い魔王様でほとんど変わらなくて安心するし、笑い有りシリアス有りの飽きない構成になっている。

他にも様々な塗り方、ブラシの紹介、クリスタ以外のソフト使用法やlive2Dの制作法、更には〇aiのブラシを追求した動画もあったり、マニアにも嬉しい。

初心者からプロまで楽ませてくれるお方であると思う。


イラスト上達やフリーランス活動でYoutube配信者を参考にする場合、気に入った先人方は勿論、こう言っては失礼だがあまり再生数が伸びていない人達の動画もめちゃくちゃ参考になるので、見逃してはいけない。


朝は先のイラストドローイング、日中は自分やお仕事の絵、夜はその時やりたいことをやる。

実に最高の生活を送っているが、2月になったら各手続き、下旬には週2でアルバイトの夜勤も始まる。

果たして、将軍はご飯を食べていけるのか ── !?


・ワンドロx2で描いたやつ。

1時間で大体の形決めと陰影塗りが終わるので、

その精度を高めるべくイラストドローイングで基礎画力をあげていきたい。



・うちの子・死神魔女サナちゃんの異世界現代風を思い浮かばせながらキャラデザしたやつ。未来であり別人を意識して本人とは対照的な体つきで描くのが楽しかった。

・FF14系のご依頼は装備がごつごつしてて大変ですね…!

装備やキャラの資料、必要であればゲーム内容についてもググるので、

とても吸収させてもらってます。




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